BMW R1200RSの、シート高とハンドリング向上作戦！！

2015年11月05日

BMW R1200RSのハンドリングって、BM独自のテレアームではなくて、倒立テレスコピックサスなんですがすごくしなやかで、直進安定性が素晴らしい。

ただし、その安定感の為か、ワインディングを攻めるときなど、軽快感がなくて、切り返しがどうしてもツーテンポ位遅れる。

なんだかモッサリ感が強くて、切れ味が・・・
コーナリング中も何となくふにゃふにゃしていて、ビシッとラインが決まらない。

その一つの要因として、そのフロントサスのキャスター角とトレール角が大きめにとってある事があげられます。
やはり、直進安定性を強くして、ツアラー的な方向性で開発されているんですね。

なんとかその直進安定性を犠牲にすることなく、切れ味のあるクイックなハンドリングを手に入れたい。

またあるとき、BMW Motorrad 大阪中央のS氏から、「このR1200RSをご購入されるお客様の大半は、日本仕様のシート高の低さを改善したいと思っている」というアドバイスを頂きました。

約半数のお客様が、日本ではオプション設定の、ノーマルシートをご購入されるという事でした。

ならばそのシート高改善、ハンドリングの向上、チタンのしなやかさによる路面追従性の向上の、一石三鳥を狙った、「ハイアップトルクロッド」を開発しよう、と思い立ったのでした。

実は余談ですが、R-styleにこのRSの開発車両が入るのに時間が掛かってしまった為、森下自身の所有車両である、R1200RTで先行開発をしていました。

トルクロッド交換による唯一の懸念である、プロペラシャフトの耐久性に対する影響ですが、じっくりとテストすることが出来、なんと約2000㎞の走行テストを実際に行うことが出来、問題ない事が確認できました。

そしてようやく11月に入り、R1200RSが入庫。
早速装着し、テスト。

トルクロッド本体の長さを、ノーマルよりも15㎜長く設定し、ハンドリングを確認。
素晴らしく軽快感のある、切れ味鋭いハンドリングに生まれ変わりました！！

ハンドリング向上の要は、リアにありました。

リアサスを上げる事で、フロントのキャスター角を起こしている為、トレール角の変化が殆どありません。
その為、直進安定性は全くそのまま、コーナリング中の安定感も素晴らしく向上。

素材に、コイルスプリングや形状記憶合金にも使われる、しなやかなTP340チタンを採用しているので、リアサスペンションの路面追従性が向上している為、リアタイヤのトラクションが掛かりやすくなり、狙ったラインをスーとトレースしてくれます。

シート高は15㎜、上がります。
身長177cmの私、森下が乗車時ノーマルの状態だと、おしりが低すぎて走行し辛かったのですが、それもかなり軽減されました。

また、このハイアップトルクロッドは、リアブレーキホースの交換を必要としません。
ノーマルのステンレスメッシュホースのままで、装着することが可能です。

勿論、カーボンメッシュホースのフレントゥーボに換装すると、制動力およびコントロール性が向上するのは言うまでもありませんが。

最後に、ハイアップトルクロッド装着時の、サイドスタンドの立ち具合ですが、元々スタンドが長めで、立ちが強いので、ノーマルスタンドでも全く違和感なく、普通に駐車することができます。

↓は、ハイアップトルクロッド装着時の、サイドスタンドで駐車した時の写真です。

11月12日(木)発売予定です。
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