モリヤス・アイアンワークス
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昨日に続いて、ジレラ・フォコ500ieのガトリンク砲タイプのワンオフマフラーの製作です。
内部構造が複雑になり、かつ、設計にあたっては普通のマフラーとは全く違う注意点があると思われるので、先ずは構造図を書くことにしました。
構造図を描いた上で、そこから各パーツの精密図面を書くことになります。
今回、砲身部分が排気圧力によって回転するよう製作しますが、砲身部分がかなりの重量になると予測されるので、排気流速を出来るだけ速くする必要があります。
また、ファンをサイレンサーの中心近くにするのと、一番外側にするのとでは、テコの原理から考えて、外側に持ってきた方が、より低い流速でも回転すると考えました。
また、砲身部の中心にはボールベアリングを使用する予定ですが、排気を中心近くにしてしまうと、排気熱でベアリングが傷みやすいと考えられるので、その事からも外側にしたほうが良いとも考えました。
排気流速を上げるには、排気インナーパイプを細くすれば簡単に上がります。
しかし、あまりにも細くしてしまうと、走行性能の低下をきたします。
それに、FUOCOの様に単気筒のエンジンの場合は、排気口が1ヶ所だと排気圧力がタイミングによってはファンに当たらない時が出来、効率良く砲身が回らない可能性があると考えたので、排気口は3ヶ所作る事にしました。
以上の条件から排気口の太さを算出し、それを基準に各部の寸法が次々と決まりました。
これは、砲身中心部のシャフトの図面です。
防錆能力も必要ですので、ステンレス製とし、旋盤で削り出します。
これは、砲身を支える「フランジ」部の図面です。
このディティールの再現は、オーナー様より強く要望された所で、写真とにらめっこしながら製図しました。
製作は「レーザーカット」でステン板から切り出す事にしました。
その他、出来るだけ軽量に製作する為の工夫や、走行性能・消音性能等考えながら製図すると、気付けば2日もかかってしまいました。
ああっ!!知恵熱が出るッ!!
いよいよ次回からは加工・製作に入ります。
乞うご期待!!
イタリアンスクーターのマフラーワンオフはR-style。