モリヤス・アイアンワークス
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マフラー屋を始めてから、今回初めて、4輪車のマフラーの仕事が来ました。
作業場の構造上の都合で、4輪車の持ち込みワンオフはいつもお断りしていて、申し訳なく思っております。
ですが今回は、サイレンサーのみの持込みでのインナー加工の依頼でしたので、お受けする事にしました。
車両はスバル・ヴィヴィオ。
マフラーメーカーは「オートジュエル」製のJASMA認定(車検対応)です。
排気量は660㏄のスーパーチャージャー搭載車です。
車検対応ですが、経年変化で音量が大きくなり、車検に通らなくなったそうです。
また、オーナーの好みで、もう少しトルクが欲しいとの事で、今回の依頼となりました。
しかも、そのスーパーチャージャーにはブーストアッププーリーが組まれているということで、インナーパイプはその排気量でいつも使うパイプ径よりも、ふた回りほど太いパイプを使用することにしました。
このマフラーを始め、殆どの4輪車用サイレンサーは、開ける事を考えて作られてはいません。バイク用なら入り口と出口のフタはリベット止めなので、そのリベットを潰せば開ける事が出来ますが、4輪車用は製缶技術によりフタが閉められていたり、溶接で塞がれています。
今回の物はフタが溶接で閉じられているタイプでしたので、その溶接部位を削り落として開ける事にしました。
ここで忘れてはいけないのは、組立時、元通りの位置・角度に溶接出来るように、マーキングしてから開ける作業に入るという事です。
それを忘れて開けてしまうと、元通り組立する事が出来なくなります。えらいこっちゃ~!!
⇒きれいに開ける事が出来ました。
中は単純なストレート構造で、グラスウールは完全に硬化し、ヘタっていました。
経年変化が大きいのはストレートタイプの一番大きな欠点ですね。
↑加工後です。
いつもどおり、パイプ径・長さは秘密です
スーチャーのブーストアップなので太めです。
排気入り口より出口のパイプの方が細いパイプを使用して、排気パルスが強くなって中低速のトルクが太くなるようにしています。
⇒中身はこんな風にチャンバー室になります。
グラスウールは1㎝程の厚さだけ使用しますが、これはシェルに排気温度が伝わって変色してしまうのを防ぐ為で、消音が目的ではありません。
消音は主に、チャンバー室で行なわれますので、経年変化で音量が大きくなりにくいのがこの方法の良い点のひとつです。
最後に、元通り溶接して完成です。
その後、オーナー様にお送りして、装着した感想を電話でお伺いしました。
「音量はノーマルより少し大きい位で希望通りで音質も太くて柔らかい感じで良好です!!走行はまだ、車が完全に組み上がっていないのでパワーなどは判りませんが、走行出来るようになったらまた連絡します、写真も添えて。」
Yさま、写真とインプレッション、楽しみにしていますよ!!
抜け過ぎ・爆音サイレンサーのインナー加工はモリヤス・アイアンワークスへ!
太いトルクと良好な音質、ちょうどいい音量はインナー加工でしか手に入りません!!