イタリアンスクーターのバイクカスタムマフラー販売 R-style

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バイクマフラー屋の製作日記

マーニ MH-1 フロントトップブリッジ加工

2009年09月16日

マーニ MH-1のお客様の、フロントトップブリッジ加工を行ないました。

依頼内容は、スピードメーター・タコメーターを、ホンダ・CB900Fの物と交換したいとの事。

エンジンや電気系、ブレーキなどが共通の為、ハーネス類やワイヤー類は、そのまま付くのですが、トップブリッジに付いているステーのみ全く違う位置なので、それを何とかして下さいとの事でした。

Magni MH-1 トップブリッジ加工前
→ステーとボルトの位置が全く違うのがわかります。

当然ですよね、車種が違うのですから。


Magni MH-1 トップブリッジ加工前その②
→ニコチャン大王の鼻の様に(笑)、上にピョコッと2本、突き出た突起が元々のステーです。

これは、今度取り付けるメーターと干渉しますので、切断します。


Magni MH-1 トップブリッジ・フライス加工
→ステーを溶接する部位(トップブリッジ裏側)を平坦にするため、フライス盤にて加工します。

使用する刃は、エンドミルと呼ばれる物です。






Magni MH-1 メーターステー削り出し・フライス盤にて
→トップブリッジに溶接するステーを同じくフライス盤にて削り出します。

アフターパーツとして販売されているトップブリッジやバックステップなどは通常、「マシニングセンタ」と呼ばれる機械で削り出されますが、今回は形状が複雑ではない為、フライスにて製作しました。
品質は変わりませんが、その方がコストや加工時間が掛からず、お財布に優しいからです。Magni MH-1 アルミ削り出しメーターステー

→ステーが完成しました。

今回は、材料をアルミ合金の「A5052」(通称52S)という物を選択しました。

充分な強度や耐腐食性を持ち、かつ加工しやすい特性だからです。



Magni MH-1 メーターステー溶接前・塗装剥離
→溶接・塗装前に元の痛んだ塗装を剥離・脱脂します。

そんなに強い塗装では無かったので、トルエンを使用しました。
トルエンでダメな場合は「キシレン」という有機溶剤を使用します。

Magni MH-1 メーターステー溶接その①
→TIG溶接(交流)にて、ステーを溶接します。

純正のトップブリッジが、アルミダイキャストの為、内部に見えない気泡を含んでいます。

その為、溶接部位のアルミが酸化して強度が下がる為、その部位を大きめに削り取っておき、そこに純度の高いアルミを溶かして流し込む、という溶接方法を行ないます。
Magni MH-1 メーターステー溶接その②
→上面から見た写真です。

Magni MH-1 メーターステー溶接その③
→前面から見た写真です。

溶接部位が見えます。


Magni MH-1 トップブリッジ再塗装前マスキング
→塗装してはいけない部位に、マスキングテープを貼ります。

焼付塗装を行ないますので、耐熱のマスキングテープを使用します。

写真では判りにくいですね。


Magni MH-1 トップブリッジ焼付塗装完了

↑塗装業者さんに、レベルの高い焼付塗装を施工して頂きました。

加工していない他のパーツも、色を合わせる為塗装して頂きました。

メラミン系塗料ですので、多少の衝撃では剥れる事は有りません。トルエンでも剥げません。

Magni MH-1 トップブリッジ、メーター組み付け
→上手く組み付け出来ました。


Magni MH-1 トップブリッジ、メーターアッセンブリー組み付けその②
→お客様が持ち込まれたメーターアッセンブリーは中古品で、結構キズか多かったのですが、せっかくお金をかけて取り付けするのですから、サービスできれいに研磨してキズ・凹みを取っておきました。

何の違和感も無く装着できました。

Magni MH-1 全て完成!!


実は、アルミ削り出しワンオフも得意なR-styleでした。