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バイクマフラー屋の製作日記

バカ息子その3、息子はバカではなかった。。

2016年04月25日
先ず、僕はここで、親友に感謝してもしきれない位の、お礼を言わなければなりません。
本当に、本当にありがとうございました。

先日、4歳になる自閉症の息子について、入園式の事とか、生活であったことなど書かせて頂きました。
会話が出来ない事、多動性障害でじっとしていられない事、靴や靴下を履くのを嫌がること、急に泣き出すことなど、いろいろ書きました。

そうすると僕の親友が、ある本を読む事を進めてくれました。

「飛び跳ねる思考」 東田直樹著
飛び跳ねる思考 東田直樹著


「あるがままに自閉症です」 東田直樹著
あるがままに自閉症です 東田直樹著 


僕の息子と同じ、重度の自閉症を持つ東田直樹さんが、パソコン等を用いて書いた本だそうです。

東田直樹さんも、会話が出来ないのです。
そんな彼が、本を書いたなんて最初、信じられませんでした。

僕の息子は、口から出るのは奇声ばかりで、たまに単語が出るくらい。
やることと言えば、自閉症の症状で良くある、お皿やコップを規則正しく並べたり、調味料を全部お皿の上にひっくり返したり、壁紙を剥がして食べたり、急に行先もなく走り出したり、飛び跳ねたり。。

東田直樹さんがこの本を書いたのは22歳の時だそうですが、いくら歳を重ねたって、本を書くなんて、息子を見ている手前、信じられなかったのです。

それくらい、自閉症というのは奇妙な行動が多い。

お医者様に診て頂いて、現在の知能指数が、8か月の子供と同じ程度と診断され、妻や僕は、「ああ、やっぱりこの子はアホなんや」と、落ち込みました。

アホでもしゃーない、ゆっくりではあるが成長するし、耐えて育てよう、と受け入れているつもりでした。
やはり奇行は多いので、「ゴルアア!!」と大声出して叱ったり、しつけだと思って殴ったりしていました。
もちろんいっぱい遊んだり、抱きしめたり、やっぱり息子だから愛おしい。
精一杯の愛情表現もしているつもりでした。

ですが、この本の冒頭を読んだだけで、僕はおおきな過ちを犯していることに気付かされました。

「壊れたロボットの中に、閉じ込められているみたいだ」

「僕が小さかった頃、世界のすべてが混沌としていました。・・・感覚のまま、ただ自由でいたいのに、いつも誰かに引き戻され叱られる毎日。こんなに世界は広いのに、まるで、かごに閉じ込められた鳥みたいでした。僕はピーピー泣きました。声をからして鳴きました。羽をバタバタ動かしました。力いっぱい動かしました。僕は鳥でいたいのに、それではだめだとみんなが言います。僕の居場所はありませんでした。」



すみません。
これだけで号泣してしまいました。




彼は、普通の人と同様、モノを考え、思考をめぐらせ、思い通りに動かない体に悩み、会話できない事に苦しんでいたのです。




僕と妻は、反省して行動を改めました。

正直、今までは食べ物をひっくり返した時、感情的に叱ることもありました。
何度も同じことをして、同じように叱っていました。
アホだから、殴らないとわからないのかと、殴ってしまっていました。

「もしかすると、息子も同じ失敗をしてしまう体に、悩んでいるのかも。」

と思うと、不思議と怒りを覚えなくなり、抱きしめて「よしよし、止められへんねんな~^^」と、やさしく声をかけることが出来る様になりました。

今までは、会話が出来ないので勝手に、僕の言っている事もわからないんだろうと思い、あまり話しかける事をしていませんでした。

話しかけても向こうを向いたまんま、あっちへ行ったりしますから、通じていないんだろうと思っていました。

だけどこの本を読んでから、「息子ちゃん、さっきお前に叩かれたん痛かったわー」とか、「息子ちゃん、今お前機嫌ええなー、これ好きなんか」とか、「息子ちゃん、お前が何考えてんのんか知りたいわー、教えてーな^^」とか、話しかけるようにしました。


そしてあるとき、一緒にお風呂入っている時、「ごめんなー今までパパ、お前が何にも分かってへん思うとってん、ホンマに悪かったな。。」って、肩に手をまわして見つめあって、謝罪しました。

するとどうでしょう。

明らかに満面の笑みを浮かべて、僕の目を見つめて笑ってくれたのです!!
お前、絶対俺の言うてること、わかってるやろ!!

ああ、俺の息子は、行動はおかしいけれど、中身は普通の4歳児だったんだ!!
俺の息子は、バカではなかった!!今まで、俺はこいつの小さな心を、どれだけ傷つけたんやろう。。

あふれる涙を、僕はこらえきれませんでした。息子を抱きしめて、涙が彼に見えない様にして泣いてしまいました。。
息子の羽を、目いっぱい羽ばたかせてやろうと思いました。
息子の居場所に、そして逃げ場所になってやろうと心に決めました。
パパだから、当然なんですけどね。。


実はこの本を読むまで、最近、メンタルの成長とともに、自分の顔を叩いたり、手を噛んだりする自傷行為が頻繁に出るようになっていました。

これも自閉症の症状で、ストレスが溜まると自傷行為が出ます。

これは彼からの、出来る限りのSOSでした。
分かってもらえない彼の、身を挺しての訴えなのだと捉えています。

こういった状態が続くと、自閉症の人は、鬱を発症しやすいそうです。

この本を読んで行動を改めてから、劇的にこの自傷行為が減りました。


他にも、急に泣いたり、何もないのに笑ったりする理由も分かりました。
今まで、彼には僕達には見えない何かが見えていると思っていました。
彼には、時系列で物事を記憶することが出来ず、1年前にあった怖い思い出が、さも今起こっているかの様に感じて急に泣き叫ぶそうです。



息子が自閉症だとわかってから、いろんな専門家の方にアドバイスを頂いたり、専門書やWEBで勉強したりしました。もちろん、研究も必要ですし、頂いたアドバイスも、僕の家族にとってはかけがえのない物で、役立っています。

ですが、息子と同じ自閉症という特徴を持った東田直樹さんの、生の心のエッセイは、数ある難解な専門書よりも、僕の心に響きました。

まだ4才という、比較的早い時期にこの本に出会えたという事は、非常に幸運で、親友には本当に感謝しています。これからも、僕のバイブルとなることでしょう。

東田直樹さんの素晴らしい所は、自閉症の心の訴えを書いているにもかかわらず、それがとても詩的で美しい。僕みたいに、自閉症のお子様がいる親御様にとってはもちろんの事、そうでない方にも是非読んでほしい。他にもこの東田直樹さん、絵本を書いたり、世界中で講演活動もしているらしい。



「障害が治ることを期待して生きるより、いま、笑顔でいることが大事」




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