試作チタントルクロッド、これからテスト

2016年03月13日

去年末ごろに、BMW R1200RS LCに装着された、チタンのハイアップトルクロッドを、モータージャーナリストで元、YAMAHAの開発テストライダーの和歌山利宏氏にテストを依頼した時に、予想外に言われた言葉。

「チタンのしなやかさが、乗り味に良く出てる。すごくスムーズになっていて、大排気量の2気筒の車種にありがちな、スロットルのオン・オフ時に出るギクシャク感が無くなり、すごくマイルドになっている。ノーマルと同じ長さのトルクロッドがあっても面白いのではないか？」

特にシャフトドライブは、チェーン駆動よりもアソビが少ないので、ギクシャク感が出やすい。

著名なジャーナリストの言葉はやはり重い。
とにかく作ってみることにした。

見ての通り、上から、ノーマルよりも１５mm長いハイアップトルクロッド、真ん中が今回試作した、ノーマルと同じチタントルクロッド、そしていちばん下がノーマルよりも１５mm短い、ローダウントルクロッドである。

全て、しなやかで粘り強い特性を持つ、TP340チタン製で、それぞれ長さが違うだけで、同じモノコック構造のトルクロッドだが、３本ともそれぞれ、全く異なる目的で開発されている。

ハイアップトルクロッドは、リアサスを上げる事でフロントフォークのキャスター角を起こし、ハンドリングをシャープにする為のパーツ。

ローダウントルクロッドは、リアサスを下げて、足付き性を向上させる為のパーツ。

そして今回試作したチタントルクロッドは、そのしなやかさを武器に、リアタイヤの路面追従性を上げ、またシャフトドライブのバックトルクを吸収し、ワインディングや林道等での乗りやすさを追求したモノ。

高級なサスペンション、ショックアブソーバーに変更すると、すごく乗りやすくなり、安全性の向上やライダーの疲労の軽減、レースではラップタイムの向上など、様々な性能の向上が得られるが、それと同じ目的である。

もちろんハイアップもローダウンも、同じ素材で出来ているので、同じ性能が出ているが、その性能のみを追求したわけである。

そして当然、社外アフターパーツの高級サスペンションとの併用だと、その性能が相乗効果で、高次元に発揮されることは想像に難くないであろう。

そしてそのテストをこれから行う。
今回もある著名なジャーナリストに依頼しようと思うが、今はその名は伏せさせて頂きます。
その方は、ダメなものはダメ、ダメな時は何がダメなのか、的確にメーカーに伝えて下さると聞いています。

私自身はいつも、自己所有のR1200RT LCやR1200RS LCで体感しているので、自信はある。
ローダウントルクロッドを開発した時所有していた、R1200GS LCでそれを初めて体感した時、すごく驚愕したことを覚えている。

テストの結果はまた、このブログでも公表させて頂こうと思っています。

去年末の和歌山利宏氏によるテスト結果は、以下WEBページで紹介されています。

バージンBMW/和歌山利宏氏のテストライド、R1200RS LC

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