モリヤス・アイアンワークス
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ホンダCB750Fのスペンサータイプサイレンサー「ペラスコ管」の製作です。
実はこの作業を行っている時、本当にめちゃくちゃ忙しくて、細かく写真を撮ることが出来ませんでした。解りにくかったら申し訳ございませんm(__)m
以下、依頼の仕様です。
■材質・・・ステンレス
■直径最大部・・・Ф100.0
■ストレート部長さ・・・100.0mm
■テーパー部長さ・・・150.0mm
■出口テールパイプ部太さ・・・Ф76.2(3inch)
■インナーパンチングパイプからテールパイプにかけての形状・・・テーパー形状
■テーパー部とストレート部間の溶接は、ビードを落として欲しい。
■シェル表面の仕上げ・・・半鏡面(大体♯250位かなぁ)
■サイレンサーキャップの接合方法・・・リベット
■音量は常識の範囲内で。
と、こんな感じでした。
サイレンサーの直径は、ウチにФ100.0相当のサイレンサーキャップの型が無いので、一番近いФ110.0で了解を頂きました。
★シェル製作
テーパー部は「レーザーカット」でステン板を扇形にカットし、巻いて製作します。
ストレート部は「シャーリング」という、ギロチンの様な機械で長方形に切断した板を巻いて製作します。
その2つを繋ぐ溶接は、「棒付け溶接」を行い、裏波をしっかりと出してから表面のビードを研磨して落とします。
表面の研磨は半鏡面ですが、こういった表面って、ピカピカにするよりも案外難しい!!
どうしても磨きすぎてしまうんですよねー。。。
★インナーパンチングパイプのパイプ径の決定
今回は音量は常識の範囲内という事ですが、こういったメガホン形状のサイレンサーはどうしても音が大きくなります。
また、ストレートタイプってインナーパイプ径を絞っても、サイレンサー本体を大きくしない限りは消音性に限界があります。
ですのでその辺は、バッフル取り付け穴を開けておくことで対応する事とし、性能のみを考える事にしました。
レースの世界では、エキパイやサイレンサーインナーパイプの径は、エンジンのEXバルブの開口面積から算出し、テストを重ねて調整して決定します。
本当はそうしたいのですが、ワンオフではそれは出来ないので、この年代の900ccという事を頭において、Ф50.0というパイプ径を選択しました。
★インナーパンチングパイプからテールパイプにかけての形状を、テーパー形状にする事で、理論的には高回転高出力になります。
これは、メガホン形状のマフラーが、高出力化に有利である事と同じです。
理想のテーパー角ってのもあって、挟み角は最大で60度以内に抑える様にしています。
これ以上にしてしまうと、そもそもテーパー形状にする意味がなくなってしまいます。
唯一の欠点はやはり、音量が大きくなる事です。
次回はいよいよこのサイレンサーを車体に取り付けます。
乞うご期待!!
ワンオフマフラーのR-style。