モリヤス・アイアンワークス
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ホンダ マグナ(750cc)は、アメリカンタイプのバイクにしては珍しく、V型4気筒のエンジンが搭載されたバイクで、スポーツ志向の強いアメリカンです。
同じレイアウトでは他に、ヤマハのV-MAXがありますね。
オーナー様の希望の仕様は、
1.他車種用のヨシムラサイレンサー(トライオーバル)を使用した、フルチタン集合管であること。
2.エキパイは極力車体内側を通し、隠すこと。
3.エキマニは極力、等長となるよう製作し、パワーをアップさせる事。
です。
エンジンは、白バイにも使われているVFR750と同じ形式の物が搭載されています。
VFRはノーマル状態から集合管ですが、マグナはノーマルでは、エキパイは車体外側を通った4本出し、いわゆる「バラチョン」です。
当然、車体内側にはスペースなどなく、作業は、車体本体側の配線や配管の移動、延長や、エキパイ集合部の小型化などを考えながら作らないといけません。
という事で、作ったコレクターとエキマニのリアバンク側は、こんなに複雑な形状になりました。
V4エンジンで等長をとり、しかも合流角度を理想の30度以内にしようとすると、脳味噌のようなコレクターになります。
リアバンク側エキマニは、エンジンとリアスイングアームの僅かな隙間を通す為、手曲げしたパイプを細かく切断して角度を合わせながら溶接する、といった、手間のかかる方法を採りました。
通常この部位には配線や配管が多数通っていますが、全て延長などして移動しました。
ラジエター液のリザーバータンクが近くにあるので、走行中溶けてしまわないように、完成時には耐熱のバンテージを巻きます。
今回非常に気にしたのが、最低地上高です。
元々車高が低い上に、コレクターがどうしても大きくなるので、乗車走行時に地面とヒットしないよう、細心の注意を払いました。
今回、YouTubeでのご紹介は出来ませんが、車検対応のヨシムラサイレンサーですので非常に静かです。ホンダ90度V4特有の「ドヒュン、ドヒュン」という、あの音色が、等長の集合管にすることによって創り出されました。
音だけ聞いているとVFRそのものです^^。
走った感じもとてもトルク・パワーとも満足いくレベルで、オーナー様のスマイルは満開でした^^
ただ、エキパイを内側に通す事で、エンジンハンガー(車体にエンジンを取り付けているパーツです)が丸見えになりました。
元々見えないパーツですので、鉄のプレス材が使われており、武骨な感じなのですが、それを「魅せるパーツ」に改良すべく、アルミ削り出しで製作することになりました。
次回はそのパーツをご紹介します。
ワンオフマフラーのR-style。