イタリアンスクーターのバイクカスタムマフラー販売 R-style

ブログ内検索
月別アーカイブ

バイクのワンオフマフラーの制作も承っています!

RSTCシステム採用のインナー加工で音質改善&パワーアップ

モリヤス・アイアンワークス
580-0033
大阪府松原市天美南4-5-16
TEL 072-220-8386
FAX 072-220-9226

バイクマフラー屋の製作日記

ホンダ マグナ(750cc) ワンオフマフラー製作

2010年06月07日

ホンダ マグナ(750cc)は、アメリカンタイプのバイクにしては珍しく、V型4気筒のエンジンが搭載されたバイクで、スポーツ志向の強いアメリカンです。

同じレイアウトでは他に、ヤマハのV-MAXがありますね。



ホンダ マグナ750




オーナー様の希望の仕様は、

1.他車種用のヨシムラサイレンサー(トライオーバル)を使用した、フルチタン集合管であること。

2.エキパイは極力車体内側を通し、隠すこと。

3.エキマニは極力、等長となるよう製作し、パワーをアップさせる事。


です。



エンジンは、白バイにも使われているVFR750と同じ形式の物が搭載されています。

VFRはノーマル状態から集合管ですが、マグナはノーマルでは、エキパイは車体外側を通った4本出し、いわゆる「バラチョン」です。

当然、車体内側にはスペースなどなく、作業は、車体本体側の配線や配管の移動、延長や、エキパイ集合部の小型化などを考えながら作らないといけません。



という事で、作ったコレクターとエキマニのリアバンク側は、こんなに複雑な形状になりました。



マグナ750 コレクター部




V4エンジンで等長をとり、しかも合流角度を理想の30度以内にしようとすると、脳味噌のようなコレクターになります。

リアバンク側エキマニは、エンジンとリアスイングアームの僅かな隙間を通す為、手曲げしたパイプを細かく切断して角度を合わせながら溶接する、といった、手間のかかる方法を採りました。



magna リアバンク側エキマニ






マグナ リアバンク側エキマニ





通常この部位には配線や配管が多数通っていますが、全て延長などして移動しました。

ラジエター液のリザーバータンクが近くにあるので、走行中溶けてしまわないように、完成時には耐熱のバンテージを巻きます。




マグナ エキパイの全容




マグナ エキパイ取り付け図




今回非常に気にしたのが、最低地上高です。
元々車高が低い上に、コレクターがどうしても大きくなるので、乗車走行時に地面とヒットしないよう、細心の注意を払いました。


今回、YouTubeでのご紹介は出来ませんが、車検対応のヨシムラサイレンサーですので非常に静かです。ホンダ90度V4特有の「ドヒュン、ドヒュン」という、あの音色が、等長の集合管にすることによって創り出されました。


音だけ聞いているとVFRそのものです^^。



走った感じもとてもトルク・パワーとも満足いくレベルで、オーナー様のスマイルは満開でした^^



ただ、エキパイを内側に通す事で、エンジンハンガー(車体にエンジンを取り付けているパーツです)が丸見えになりました。

元々見えないパーツですので、鉄のプレス材が使われており、武骨な感じなのですが、それを「魅せるパーツ」に改良すべく、アルミ削り出しで製作することになりました。


次回はそのパーツをご紹介します。


ワンオフマフラーのR-style。