モリヤス・アイアンワークス
580-0033
大阪府松原市天美南4-5-16
TEL 072-220-8386
FAX 072-220-9226
トライアンフ・デイトナ675のワンオフサイレンサー製作です。
オーナーのS様は、このマシンの前は、同じセンターアップレイアウトを持つ「ホンダ・CBR600RR」に乗っておられました。
オーナー様曰く、「CBRに比べてこのデイトナ675は、すごくトルクがあって速い。そのトルクを殺さずに、音量も欲しい」とのこと。
ノーマルマフラーの出口面積の合計の計算、排気デバイスが付いているのでトルクダウンがあまりないとの予想、音量が欲しいとの事を踏まえて、今回はインナーを、675㏄という排気量に使う、平均的な太さより若干太めのФ50.0のストレートとしました。
R-styleのサイレンサーは殆どのパーツが、1枚の金属板を巻いて製作しています。
既成のパイプで肉厚の薄い物があるパイプ径のものは、パイプを切断して製作しますが、軽量化の為に薄肉板を巻いて溶接してパイプを作ります。
写真は、金属を巻く時に使う「ロールベンダー」という道具と、今回のトライアンフの為に巻いたチタン・オーバルシェルです。なんと、肉厚0.6mm!!
インナーパンチングパイプも、パンチングの板を巻いて製作しています。こちらは強度や音質の事を考えて、0.8mmを使いました。
今回、チタンシェルに焼け色を付けるのですが、いつも機械で研磨して頂いた板を巻いたパイプにバーナーで焼け色を付けています。
大きなパーツの場合、手研磨だとムラが出来やすいからです。
その機械研磨にムラがあると、バーナーで炙った焼け色が写真の様にまだらになります。
・・・今回は最悪でした。
今回は納期があって残業で製作していたのですが、こんな物はお客様にはお渡しできません。
夜も遅かったので、次の日の朝にチタン屋に文句を言う事にして、別の材料で作り直す事にしました。
サイレンサー入り口のパイプは、シート下のバッテリーケースをかわす為に、急な曲げRが必要になります。
手曲げではこんな急な曲げをするとパイプが真円では無くなるので、輪切りに角度切りしたパイプを溶接して繋ぎました。
溶接のビードをキレイに出すと、この方法はハンドメイド感が出てカッコいい!!
溶接が汚いと、ただ汚いだけですけどね(笑)
シェルを巻き直し、グラスウールを詰めて組立。
リベットを打って完成です。
バンドもゴム以外はハンドメイドです。
フルチタンで超軽量!!
この軽さ、ブログではお伝え出来ないのが歯痒いです。
完全にきれいな状態でオーナー様にお渡ししたいので、実際にお渡しする直前までは保護シートは剥がしません。
全部完成した時の写真まで待ってくださいね!
明日はいよいよパイプ曲げです。
輸入車マフラーワンオフのR-style。