モリヤス・アイアンワークス
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最悪だったTLのサイレンサーの音質を改善する為、この4日間、防音に関する色んな資料を読み漁ったり、過去に僕が作ったサイレンサーを引っ張り出してきて、何が違うのか調査、色んな事を試しては検査、試しては検査をしていました。
低音が消えて、高音域の音が大きくなると言うのは、管楽器に例えると、太くて長い笛は低音を発生し、細くて短い笛は高音を発生しますよね?
そういった理屈は、ずっとマフラー屋をやっていますので理解しているつもりです。
それはサイレンサーも同じです。
ただそこに、スタイルや消音性能を付加しなくてはならないため、いろんなマフラー屋が切磋琢磨しているんです。
最近は、小さなサイレンサーで、消音効果が高く、重低音であることが求められています。
しかも形状は真円ではない、オーバルや三角形が好まれます。
実はこれら全てが相反する要素で、これらを全てクリア出来るのは、RSTCシステムだけだと思っています。
ですので、今回の改良をする事は、オーナー様の為だというのは当然の事ですが、今後のR-styleの品質の向上にも、重要な事だと思うので、徹底的に行いました。
色々やった中で、効果のあったことは以下の2つだけでした。
改良前の排気出口です。高周波数の音を吸収するには、吸音材を使うのが一般的です。
問題は、それをどこに配置するかです。
今回、サイレンサー入り口付近、RSTCシステムの排気通路の中間付近、そして出口付近を試しました。
そして、一番効果が高かったのが、出口のパイプ内に取り付けた時でした。
バッフルではないので、内部排気管よりも細くならないように、チタンのパンチングプレートを巻いてパイプを作り、その周りにステンレスウール、吸音材の順で巻きました。
これで、2オクターブ位は下がったんじゃないでしょうか。
ですが、スペース的に吸音材の量が限られているので、一考の余地はあると思います。
これでも、「いい音」と呼ぶには程遠かったので、他にも色々試した挙句、サイレンサーの中身を作り変えることにしました。
改良前の写真です。
作り変える、と言っても、基本的構造は変えませんでした。
パイプの太さと長さを見直して、共鳴音を変える事にしました。
パイプ径を直径で約4mm太く、長さを若干、出口側が長くなるようにしました。
排気音は若干大きくなりますが、これで低音を発生する様になる筈です。
次回、改良結果を報告します。
RSTCシステムのR-style。