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バイクマフラー屋の製作日記

ジヘイ君、保育園へ通うの巻。

2016年07月11日
ちょっと最近、あまりにもいろいろな事があって、ブログ書く暇もなく。
今も無いけれど、忘れないうちに書いておかないといけないなあと思いまして。

だからちょっと前の話、もう2か月も前、5月初旬の話なのですが、ある日僕は仕事を終えて、日が変わったころに帰宅すると、妻が座り込んで泣いていました。

ジヘイ君も双子のお姉ちゃんも、寝静まって、妻がひとり。
部屋は荒れ放題、おもちゃや食べ物や、ゴミその他が散乱していました。
明らかに、妻は僕がいない時間、子供たちと文字通り、戦闘を繰り広げていた様子が思い浮かびました。

BlogPaint


僕は妻に、「どうした!?何かいつもと違うね。」と訊きました。


妻は、「やっぱり、(ジヘイ君を)普通の保育園に通わせたのは間違いやったかなあ。施設に戻そうと思う。」

「なんで?」と僕。

「ジヘイ、保育園に連れて行く時間になったら暴れるねん。。今日はワタシ、抑えきれんくて、蹴られてこけて、足を捻挫してしまった。。」


詳しく訊くと、自転車の後ろにジヘイ君を乗せて保育園に到着、ジヘイ君を降ろして保育園の門をくぐるとき、力いっぱい門を蹴り、抱きかかえていた妻と一緒に転倒、その時に足首を捻挫してしまったようです。

「でも、門をくぐると、暴れんようになって素直に保母さんに手を繋がれて、(中に)入ってくねん。。」

※ジヘイ君は、僕や妻の様に甘えられる人以外には、わがままを言わず(良い子)である事が多いです。
気を使っているのでしょう。だから、「ジヘイがねー、暴れて困るねん。。」とよその人に話しても、そのよその人がそばにいる時は、おとなしくしてますから、「ふーん」で終わってしまいます。

※また自閉症児は、手足などの胴体以外の部位の感覚が鈍い事が多く、ジヘイ君もどうもその様で、力の加減が出来ません。壁を叩いても手足に痛みを感じないからです。だから何をするにも目いっぱいの力で動きます。だから、健常者よりも筋肉の力が強くなります。
たくさん感情に任せて壁や人を殴るので、既にジヘイ君の体は青タンがいっぱいです。
ジヘイ君は5歳ですがもう既に、妻の力では手に負えなくなっているようです。

息子、入園式。


妻から常々、担任の保母さんから、妻に対して冷たい態度を取られているという事を聞いていました。


公的な保育園は、ジヘイ君のような健常者ではない園児の為の制度で、「加配」という、担任の保母さん以外に、1対1でもう一人保母さんが専属で付いて、面倒を見て下さる制度があります。
ウチもその制度を利用しています。

当初入園時、それとは別に延長保育の申請もしていました。
通常は午後3時までの保育を、5時まで延長して頂く制度です。

ところが、入園後2日程度で、ジヘイ君の保育があまりにも大変な為、園側から「延長保育が出来ない」との話があり、3時に妻がお迎えに行っていました。

妻は家計を少しでも助ける為に、パートをしています。
娘二人は小学1年生で、3時ごろには家に帰ってきて、少し離れた場所にある習い事をしている為、その送り迎えもあります。

そういう事もあって延長保育をお願いしていましたが、それが出来ない事になった為、ジヘイ君を迎えに行くようになりましたが時間が間に合わないことが多く、妻が「申し訳ありません・・・」と担任に謝ることも多かったようです。

そうしているうちに、妻は担任の態度が「私はあなたの息子さんだけの面倒を見ている訳ではないのよ」という風に感じる様になってしまったようです。事細かなジヘイ君への担任の態度が、冷たく感じるようになったようです。

本当にそういう想いが担任の保母さんにあったのかどうかは分かりません。
妻の思い過ごしのような気もします
保母さんという職業をされているという事は、子供が好きで、子供に対して情熱もあって、そういう職業を選択されていると僕は考えています。

保育園に通う前の、発達障害専門の施設は、当然経験も豊富で、信頼しています。
ですがこういった施設は数が少なく、通っていた場所はかなり遠い場所にあり、送迎バスはありますが時間的にも辛く、またジヘイ君の成長を信じて、健常者が通う保育園に入園させました。

妻が言うように、そういう施設に戻すことは、問題の解決にならない、もっと妻の負担が増えると思った僕は、「とにかく僕が保育園に行って、状況を把握しなければ」と思いました。

それも早急にしなければ、妻が潰れてしまう!!


僕は、園長先生にアポを取り、あえて妻を伴わずに一人で行きました。

園長先生と、加配担当の保母さんが、快く応じて下さいました。
担任の保母さんは、時間的にほかの園児の、お昼寝の時間だったので、そのお昼寝に付き添っておられましたが、僕が園長先生とのお話が終わって帰る時、挨拶に来てくださいました。

父親がアポを取ってまで話をする為に来ることは、めったに無いそうで、普通、クレームを言いに来たと思われますよね^^ 客観的に見れば、モンスターなんちゃらと思われても仕方ありませんよね(笑)


僕はクレームを言うつもりは全くない、という事を、最初に園長先生に伝えました。
ただ、どういう状況で保育が行われているのか、という事を知りたかったのと、ジヘイ君がどういう事を考えて生きているのかという事、妻がどういう状況で家事をしているのかという事を知って欲しい、と思っていました。

いろいろお伺いしました。
僕のすぐ隣では、加配担当の保母さんが、メモを取って下さってました。

ジヘイ君がいつも、積木のようなおもちゃを好んで遊んでいる事。
加配は、保母さんがローテーションで付いて下さっている事。
みんなと一緒にお昼寝できないジヘイ君は、最初お昼寝の時間は、ひとり、加配の保母さんと一緒に違う部屋に行って、走ったり、ごろごろ寝転んだりしていたが、さみしくなったのか最近は、みんなが寝ている部屋の入口の外で、ごろごろするようになった事。
普通にみんながやる、元気いっぱいの声を出して一斉に「おはようございます」「せんせい、さよならみなさんさよなら!!」と言うのに驚いて、大泣きして暴れた事。
トイレが自分で行けるようになった事。
園として、自閉症スペクトラムに詳しい講師を呼んで、勉強会をしたことなど。

特にうれしかったのは、他の園児のお子様たちが、「ジヘイ~、このおもちゃおもろいでー^^」とか、結構話しかけたり、遊んだりしてくれているそうで、心強く感じました。

園が一丸となって、ジヘイ君一人の為に取り組んで下さっていることがわかりました。

担任の保母さんも、すごく熱意があって、一生懸命なのだけれど少し不器用なところがあって、うまく妻とコミュニケーションが取れていないのでしょうね、とも仰って下さいました。

妻はどうしても、人に意見とかを言うのが苦手なタイプで、貯め込みがちなところがあります。
僕は担任の保母さんへの悩みを聞くたびに、「そりゃあイヤやなあ。わかるわーゆったらええねん、ちゃんと答えてくれると思うよ。」と言っていましたが、やっぱり言わずじまいだったようです。

僕が園長先生とのアポを取った後、お伺いするまでに日が開きましたが、その間に「悩みがあったら何でも私に言って!!」と言って下さったこと、そして初めて妻から、想いを訊いた事も、妻と園長先生から聞きました。


延長保育の件については、検討して下さるというお返事を頂きました。
園長先生が他の園に赴任していた頃、同じように自閉症の園児が居られたそうで、その時に、お迎えの時間を急に変えると、自閉症児はその変化について行けず、ストレスがたまって暴れた、という事が過去にあったそうです。

自閉症って、こだわりが強い子が多い。
ジヘイ君はそれほどでもないですが、約束の時間へのこだわりが強く、その決まった時間にお迎えが来ないと、それでストレスが掛かって暴れる事があります。
逆に、決まった時間よりも前にお迎えが来ても、まだ時間になっていないと言って、その時間まで待ち続ける、という事もあるそうです。

だから、徐々に時間を変えて、ショックを少なくするという事を、仰ってくださいました。


なにはともあれ、「何かあったら話してください。(子供を)好きなだけでは務まらないのがこの仕事。将来の、子供にとって必要な物事を教え、強い責任感をもって対処しなさいと職員にはいつも訓示しています。我々に任せて下さい。」と仰って下さった園長先生、すごく頼もしく、心強く感じました。

本当に、行ってよかった!!


お話の最後に、僕は「飛び跳ねる思考」(東田直樹・著)という本をお渡ししました。

飛び跳ねる思考 東田直樹著


この本は、ジヘイ君と同じ重度の自閉症を持った東田直樹さんが、コミュニケーションのとれないハンデを乗り越えて書いた、世界でも数少ない自閉症患者自身が書いた本です。

自閉症患者が日々、どんなことを考えて生活しているのか、普通、変な事ばかりをするので変人だと思われがちな自閉症患者が、実は中身は普通の人間なんだ、豊かな思考の世界が広がっているんだ、という事が記された本です。今では僕の宝物、バイブルとなりました。

本をお渡しする前に園長先生に「東田直樹さんってご存知ですか?」と尋ねたところ、流石ご存知でした。

教職の方々に、こういった本を押し付けがましく、「読め!!」と言わんばかりに押し付けるのは、いささか失礼な気もしていたのですが、随分時間が経ってつい先日、妻を通じて帰ってきました。

訊くと、保育園の職員全員が、この本を読んで下さったそうで、その為に時間がかかった事、東田直樹さんの他の著書も、それぞれ買って読んでくださっている事を聞きました。


そして、僕がお伺いしたそれ以降、担任の保母さんの態度が、がらりと変わったそうです。
妻が「気持ち悪い」と感じるくらいに(笑)

ジヘイ君も、保育園に行くのを、嫌がらなくなったようです。
妻曰く、「私が嫌だと思っているのを、感じていたのかなあ」と。

正直、言葉や態度でコミュニケーションを取ることが出来ないジヘイ君の気持ちは、想像する程度しか出来ません。でも、嫌がらくなったのだから、たぶん良い方向に変わったのでしょう^^

妻も、その事で落ち込む事が無くなりました。

めでたしめでたし^^


とはいってもまだまだジヘイ君ネタはこれからもいっぱいありまっせ(*^。^*)
まあそれは、次回以降という事で。。


わが息子ちゃん



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